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日産 スカイラインクーペ From JDM-OPTION [2007.11]
気になる新型車の実力チェック! 試乗レポート
日産 スカイラインクーペ PART3
NISAN SKYLINE COUPE 370GT Type SP
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いつもは優雅でオシャレに、その気になれば楽しくて速い
 新型になったスカイラインクーペの質感の向上はすごい。エクステリアは、ボンネットとフロントフェンダーやトランクフードとリヤフェンダーなどの“チリ”を極限まで詰め、インテリアも本木目やリアルアルミを使ったコーディネート、また触れる部分にソフトパッドを多用するなど、セダンよりもさらに上質テイストだ。とある開発スタッフいわく、「ライバルは、欧州のプレミアムブランドですから」というのにも素直に納得できるし、女性をデートに誘うならこれほどよくできたクルマはない。
 スカイラインクーペのポジションは、スポーツクーペではなくあくまでもラグジュアリークーペ。だから、ハンドリングに荒々しさはなく、あくまでスマートな味付けだ。たしかに、そんなV36クーペの乗り味は、R32スカイラインの当時世界最高峰といわれたハンドリングとキビキビした運動性能を体感した世代にとっては「これがスカイライン?」という違和感があるかもしれない。峠でドリフトをキメるのが似合うか? と聞かれれば、答えは「NO」だ。
 だけど、上質な雰囲気と優雅な乗り味は、峠を卒業した走り屋世代にはちょうどいいと思う。ボクのように、「かつてはシルビアに乗っていたけど、今じゃあバリバリ走りに行くことはない」というFRファンにだって、自信を持ってオススメできる。普段は、自慢のBOSEのオーディオシステムでノラジョーンズでも聞きながら優雅に、オシャレに乗っていればいい。だって、その気になれば峠を本気で攻められるし、踏めばとんでもなく速いんだから。
 今どきのスカイラインクーペは、汗をかきながらワインディングを走るクルマじゃない。だけど、その気になればしっかりとスポーツ走行できるあたりはやっぱりスカイラインクーペ。ボクは、じゅうぶんアリだと思う。ボディが大きいことも、この際大目に見よう。
インパネは基本的にV35スカイライン(セダン)と共通。ただ、ドアトリムなどはソフトパッドの貼り付け範囲を増やすなどセダンよりも上質感のある仕上げになっている。メーターパネルは、ステアリングのチルト操作に連動して上下する仕組みだ。 まるで皆既日食のような、ブルーの縁取り(ライティングによる演出)を入れた文字盤を採用。スピードメーターは180km/hまで、レブカウンターは9000rpmまで刻まれている。ちなみにレブリミッターは7500rpmで作動。
フロントシートは、「タイプP」や「タイプSP」が本革シート張りで、標準仕様や「タイプS」ではソフトジャガード織物とネオソフィールの組み合わせとなる。体育会系ではないが、適度なホールド性がポイントだ。 完全2座のリヤシート。横幅もあり足元スペースが広いから狭い空間ではないのだが、きちんと座ろうと思うと頭がリヤウインドウに接触する。あくまで補助的な乗車スペースと考えておくのが正解。
試乗レポーター工藤ちゃんの総括
ずいぶん大人になったけど“その気になればまだまだ若い者には負けん!”的なキャラクター。こんなに大きな車体なのにワインディングを気持ちよく走れるのがスバラシイ! エンジンはトルクフルで、動力性能もじゅうぶんだ。
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