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マツダ CX-7 From JDM-OPTION [2007.04]
気になる新型車の実力チェック! 試乗レポート
マツダ CX-7 PART2
MAZDA CX-7
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走りはスポーツカーなのか?
 結論からいえば、CX-7のハンドリングはどの国産SUVよりもスポーティな味付けだ。いままで、元気のいいハンドリングを持つ国産ナンバーワンSUVは日産・ムラーノだったけど、CX-7はムラーノを超えている。
 CX-7のサスペンションは、フロントがストラットでリヤがマルチリンクと、乗用車タイプのSUVとしては標準的なチョイス。235/60R18というタイヤサイズも、ライバルとほぼ同様だ。
 わかりやすいスポーティ感を演出するなら、ハンドリングをシャープに味付けるのがもっとも手っ取り早い。切ったステアリングに反応し、車体がロールするのを待つことなく、ノーズがインに切り込んでいけば簡単にスポーティなハンドリングが手に入るといっていいだろう。
 で、CX-7のハンドリングはどうか? これがまた、わかりやすいくらいスポーティなセッテイングだから話がはやい。ひと昔まえのSUVでは信じられないほどサスペンションはストロークスピードをおさえ、コーナー進入時のノーズの入りをスマートにしてキビキビ感を重視。サスペンションに加えて、かなりの補強を施したボディも効いていると感じた。ひと昔前の4駆に比べるときわめてロールが少なく、コーナリング中の挙動が安定していることは誰だって感じ取れるにちがいない。
 硬めたサスペンションや強固なボディの代償として、街乗りの段差などでボディ全体が上下にゆすられるような「硬さ」を感じることもあるけれど、乗り心地が「悪い」ってほどじゃないし、峠での軽快は走りを考えればまったくもって許容範囲。ワインディングでのペースだって、SUVとは思えないほど高いアベレージ速度を保てることも報告しておきたい。
「SUVが欲しいけど、ハンドリングがスポーティじゃないと‥‥」というそんなひとにオススメなのがCX-7だ。SUVとしてはシャープなハンドリングで、ワインディングも楽しくて、コーナリングスピードも高い。だからそれなりには走りを楽しむことが可能だ。
 ただ、レベルが高いとはいっても、それはあくまでも「SUV」という枠のなかでの話。やはり本格的なスポーツカーのような軽快な走りとはちょっとちがう感覚だ。たとえば「重さ」と「重心の高さ」。CX-7の車両重量は1740kg(4WD)。ボディ(全長4680mm×全幅1870mある)が大きなわりには軽いけれど、それでも決して軽くはない。そして車高を高めたSUVだから、重心の位置が高いのも避けられないことだ。
 どんなところで「重さ」と「重心の高さ」が顔を出すかといえば、S字などでハンドルを切り返して重心が左右を移動する際。こんな状況ではさすがのCX-7も「グラッ」と車体が揺れ、スポーツカーとはちがうんだよ! とクルマがドライバーに語りかける声が聞こえてくるようでもある。
フロントサスペンションはストラット式。サブフレームを採用していて、サブフレームは6ヵ所のラバーマウントによりボディと締結されている。ブレーキローターの径は大きめだが、片押し2ピストンのキャリパーはちょっとさみしい。 長いショックアブソーバーとコンパクトなサスペンションアームが特徴的なリヤサスペンションは、マルチリンク式。リヤサスペンションの取り付け部やテールゲート周辺は入念に補強されていて、走りのシッカリ感を高めている。
メーターは、シリンダー形状の3眼タイプ。速度リミッターがあるので180km/h以上に車速が上がることはないが、スピードメーターは220km/hまで刻まれている。ライトON時は、文字盤にブルーの光が投射される。 ロードスターと共通デザインのステアリングだが、CX-7はスポークにピアノブラックのパネルを使い高級感を高めている。また、グリップには細やかな表面処理が施された革が使用され、触感もグッド。
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