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トヨタ ブレイドマスター From JDM-OPTION [2007.11]
気になる新型車の実力チェック! 試乗レポート
トヨタ ブレイドマスター PART2
TOYOTA BLADE MASTER
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2GR-FEエンジンは繊細なフィーリングも自慢!
 エンジン以外は、普通のブレイドとのちがいは多くはない。エクステリアはフロントグリルとリヤエンブレム、そしてホイールが異なるだけだし、インテリアも全面本革巻きのシフトノブやメッキの飾りを加えたシフトゲートパネルだけが変更点だ。
 メカニズムは、6速ATや専用チューンのサスペンション、大径のブレーキディスクが装着されている。
 はっきりいえば、アルファ147やゴルフR32、そしてマツダスピードアクセラなどがスポーティな仕立てでエクステリアを演出しているのに対し、ブレイドマスターは近づかなければ標準モデルとのちがいがわからないほどおとなしめだ。
 見た目はさり気なく、心臓は大きく。そんなブレイドマスターのエクステリアについて「もっと特別感が欲しかった」と思っているひともいるにちがいない。でも実は、本当の意味で「羊の皮を被った狼」なのかもしれないよね。
 気になるエンジンは、2GR-FEと呼ぶ新世代のV6ユニット。基本設計はレクサスIS350やGS350に搭載している2GR-FSEと共通だけど、直噴機能を廃止し横置き化している(2GR-FSEはポート噴射と直噴を併用している)。その影響で、最高出力はレクサスISの318psに対して、かなり低めの280psとなっている。
 とはいえ、1.5トンを下まわるボディに280psの組み合わせはじゅうぶん、いやかなりの速さ。アイドリング付近からじゅうぶんにトルクが湧き出るから、Dレンジにして普通にアクセルを踏むだけで涼しい顔をして力強く加速するぞ。そしてそこからアクセルを踏み込むと、快音を響かせながらグングン加速していくのだ。
 あいかわらず2GRエンジンらしいのは、その加速感。回転をあげるエンジンの感触はサラサラと繊細で、アクセルから伝わってくる精密感がなめらかでとても心地いい。レスポンスもよく、高回転域の伸びも良好。また、エンジンの回転とともに高まる音も決して不快ではなく、荒々しさのない上質かつ気持ちを高める音質だ。
 加速感をひとことでいうと、過激さや情熱をくすぐる盛り上がりよりも、「ジェントル」とか「さりげないスムーズさ」という言葉がちょうどいい。単純に加速度だけなら、じゅうぶんワイルドなんだけどね。
「Master」のエンブレムが、後ろ姿から標準ブレイドとのちがいを表す唯一の識別点。ちなみにブレイド(BLADE)とは、英語で刃(やいば)のこと。「ひとを魅了する鋭さを持ったクルマ」という意味が込められている。 横線基調の標準モデルに対し、マスターのフロントグリルはブラックアウトしたメッシュタイプ。フロントエンブレムはブレイドの頭文字の「b」だ。「マスター」には「傑作(マスターピース)」という意味も含まれている。
インテリアの上質さも、ブレイドのウリのひとつ。マスターGのシート表皮は本革&アルカンターラでコーディネートしてあり、アイボリー内装を選ぶとアームレストやコンソールボックスにもソフトレザーを張っている。 インパネの一部にバックスキン調の素材を張っているのは、ブレイド全車の共通仕様。まるで高級スポーツカーのような、上質かつスポーティな演出だ。この演出は、ちょっと嬉しい。
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