レクサス IS350 From JDM-OPTION [2006.12] TOP > ムービーコンテンツ > 試乗レポート バックナンバー > レクサスIS350 > PART 2
気になる新型車の実力チェック! 試乗レポート
レクサス IS350 バージョンS PART2
LEXUS IS350 Version S
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これがトヨタ!? と思わせるハイパワーユニット
 エンジンはパワー感だけでなくフィーリングも文句なし!! IS350が搭載するエンジンは、2GR-FSEという新開発の3.5リッターV6で318ps。ISのあとに登場したエスティマに搭載しているエンジン(280ps)と基本設計は同じなんだけど、IS用は直噴タイプで最高出力だってエスティマより38psも高い。ちなみに、ISの車重は1600kgだからパワーウェイトレシオは5.03kg/ps。そりゃぁ、速いわけだよ。
 おもしろいのは燃料噴射システムで、状況によって「筒内直接噴射(いわゆる直噴)」と「ポート噴射」を切り替える制御が備わる。切り替えるといっても、切り替えの際に違和感を感じることなどまったくなく、運転していて意識することはこれっぽっちもない。
 さすがに3.5リッターの排気量があれば、アイドリング状態からのスタートでもじゅうぶんにトルクフル。というか、上り坂の加速でも驚くほどの力強さで運転を助けてくれるパワーを持っているエンジンだ。
 そんな2GRエンジンは、はっきりいって今までのトヨタのエンジンとは大きくちがう印象。今までどんな雑誌を見ても、ボクは「トヨタのエンジンは気持ちいい」なんて書いてあるのを見たことがない。当然だと思う。なんせトヨタには、まわして気持ちいいエンジンが存在しなかったのだからね。
 しかし、2GRはちがうんだな。レブリミットを迎える6500rpmまでストレスなくまわるのはもちろんのこと、6500rpmまでのストーリーがとても気持ちいい。どのくらい気持ちいいかといえば、必要ないのに余計にまわしたくなるほど、といえばなんとなくわかってもらえるだろうか。
 2GRの気もちよさは、ターボエンジンのような急激な勢いでもなければ吹け上がりのキレの良さが自慢のスポーツ「VTEC」のような鋭さでもない。いうなれば、繊細さだ。ザラザラでもツルツルでもなく、手入れされた髪の毛に触れるようなサラサラな感じ。そんな回転上昇のフィーリングが、とっても気持ちいい。
そしてアクセルを踏んだ量に応じてストレスなくエンジンが応えてくれる感覚。使って気持ちいいゴルフクラブは、ボールの動きを思い通りにコントロールできるゴルフクラブだという話を聞いたことがあるけど、2GRエンジンはまさにそんな感じ。エンジンの鼓動がアクセルと通して右足から伝わってくるようなリニアな感覚を持っているのが、2GRエンジンなのだ。
 2.5リッターエンジンを積んだIS250でもパワーに不足があるわけではない。だけどボクなら、この気持ちよさのためだけにでもIS350を選ぶだろう。
 噂によると、トヨタはLS460用のV8エンジンを5リッターに排気量アップし、ISのボディに積む「IS500」というモデルを開発しているらしい。IS350でここまで速くてここまで気持ちいいに、IS500はいったいどこまで行ってしまうんだろうね。まあ間違いないのは、過激すぎるくらい速いってことだろう。
レクサスの日本スタートにあわせて新開発した、2GRエンジン。318psとハイパワーなだけでなく、2000〜6500rpmという範囲で最大トルクの90%以上を発生するワイドなトルク特性を持つ。 任意のエンジン回転数になると、メーターの内側がアンバーに点灯してシフトアップを促す、REVインジケーターを装備。メーターはスピード/レブともに、エンジンをかけた際に針が1回振り切るデモを行う。
大排気量自然吸気エンジンなのでターボのように蹴り出されるような感覚はないが、低回転からの太いトルクでスムーズにコーナーを立ち上がって加速していく。動力性能はじゅうぶんだ。 バージョンSは18インチが標準装備で、フロントは225/40、リヤ225/45サイズのタイヤを履く。銘柄は、ポテンザRE050だ。ちなみに、バージョンS以外のモデルは17インチが標準装備。
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