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テインの新レーシングスペック車高調は自由自在のセッティングがウリ!!
価格 ○25万8000円〜34万3000円 対応車種 JZA80/♯S13・14・15/BNR32/ BCNR33/BNR34/Z33/EK9/EP3/ DC2/DC5/AP1/NA1・2/FD3S/ SE3P/CP9A/CT9A/GC8/GDB TEIN SUPER RACING
ストラットタイプにはさらなる新機能も搭載
スーパーレーシングは従来モデルのタイプRS(伸/縮別減衰力調整)とタイプRE(全長調整式)のイイトコ取りした、Sタイヤ装着前提のハードユーザー向け車高調。そして、別タンク式(ダブルウィッシュボーン/マルチリンクタイプに採用)でも車高調を装着した状態で車高調整できたり、EDFCを2基がけすることで伸び側と縮み側減衰力を車内から変更可能で、またダブルウィッシュボーン/マルチリンクタイプにもアッパースプリングシートを採用してスプリングが動くときのフリクションロスを減らしているのがポイント。とまあ、ここまでがOPT4月号で紹介したことのおさらい。で、これまでストラットタイプについては、どんな仕様でリリースするかあかされていなかった。それがついに発表された。まず、剛性が求められるストラットタイプということでスチール製の倒立式に(他タイプはアルミ製の正立式)。ま、このへんは数あるレースカテゴリーで頂点に輝き、その経験と技術をフィードバックし続けるテインだけに、とーぜんとも言える設定。従来モデルもストラットタイプには一貫してスチールケース+倒立式を採用していたからね。じゃあ、なにが従来モデルから進化したのかというと、アッパーマウントとロワブラケットにそのヒミツが隠されているんだ。アッパーマウントには新開発のキャンバー・キャスター調整式ピロボールアッパーマウントを採用(フロントのみ)。これまでもキャンバーだけでなくキャスターも調整できるモノは存在していたけど、テインのはキャスター角が5段階調整式(車種により異なる)になっていて、さらに車両から取り外すことなく調整できるのが特徴。装着したままで調整できるからラクなのはもちろん、調整幅に段数を設けることで無段階調整による角度調整の困難さを低減、つまりゲージなどで計測することなく、左右のキャスター角を簡単に合わせられるようにしたってワケ。また、ロワブラケットの上側ナックルボルト穴を長穴とし、偏芯カラーを組み合わせることで4通りのキャンバー角調整ができるようになっているのも注目だ。アッパーマウントでのキャンバー角調整と併用することで調整幅が拡大し、さらにロワブラケットでの調整はタイヤとダンパーのクリアランスを広げることにもつながり、結果幅広タイヤの装着も実現しているんだ。とまあ、これらのことからもわかるように、とにかく調整幅が広く、コースや路面状況、じぶんの走りに合わせてセッティングできるのがスーパーレーシング最大のウリってこと。それでは、じっさいの乗り味はどうなのか? スピリッツ太郎のインプレッションでチェックしてちょーだい
別タンク搭載モデルには、別タンク本体をスラスト方向に回転可能なスウィベル式を採用。これにより車高調を装着したままでも、シェルケースをまわすことで車高調整ができるってワケ。 こちらはストラットタイプに設定されるアッパーマウントで、外側のボルト4本がキャンバー調整用(無段階)、内側のボルト4本がキャスター調整用(基本5段階/車種により異なる)。なお、キャスター調整はフロントのみの設定で、リヤストラット車はキャンバーのみの調整になる。
全車アッパースプリングシートを採用。ストローク時の首振りによるスプリングのたわみを抑制し、スムーズなスプリングの動きを実現する。なお、ダブルウィッシュボーン/マルチリンクタイプではコレを取り外してアッパーマウントに直接セットすることも可能。アッパースプリングシート約20mmぶんのスペースをかせぐことで、車高をさらに下げられるようになっているのだ。 ストラットタイプのナックルブラケット上側のボルト穴は長穴になっており、これに付属する偏芯カラーを組み合わせることで4通りのキャンバー角調整ができるようになっている。ナックル側でポジ方向に、アッパーマウント側でネガ方向にキャンバーを調整すれば、より幅広のタイヤを装着することが可能。
スーパーレーシングは伸び側&縮み側ともにEDFC対応となるよう、それぞれモーターが取り付けられるように作られている。16段×16段=256通りの減衰力調整ともなれば、ぜひとも室内で変更できるようにしたい。ちなみにEDFCは1基で前後の伸び側を、もう1基で縮み側を担当することになるよ。    
  問い合わせ:テイン 045-810-5501 http://www.tein.co.jp/   ○ このページの先頭へ  
スピリット太郎の3台イッキ乗りサーキットインプレッション
よく動くしなやかな足想像以上に乗り心地もイイ!!
まずはエボIXで、減衰力を伸縮どっちも真ん中(8段)で走ってみたんだけど、コントロールしやすいね。最終コーナー、3速全開でほんの少しだけテールがスライドしてくれてすごく乗りやすい。エボIX自体のポテンシャルの高さってのもあるんだろうけど、低速コーナーも高速コーナーも、じぶんが思うようにクルマをコントロールできたよ。つぎにインプレッサとRX-8。どっちも問題なし!って言いたいとこだけど、インプレッサは減衰力オール真ん中だと、高速コーナーで落ち着きがなかった。でも、そこでリヤの伸び側だけを3段ハードに振ったら、ビターッと安定。乗り心地には縮み側の減衰力が重要ではあるんだけど、ハンドリングにおいては伸び側がポイントになるのね。その点、スーパーレーシングは伸縮別々に調整できるし、ワンクリックで減衰力のちがいを体感できるから、じぶんの走りに合わせてセッティングできるのがイイよね。3台乗ってみての感想は、とにかくしなやかでよく動く足だなぁってこと。エボIXもインプレッサも4WD特有のアンダーステアがないし、RX-8もリヤが急に滑り出しちゃうなんてことがなかった。縁石なんかのギャップを乗り越えても追従性がよくて、サーキット用の車高調にありがちなゴツゴツ感がまったくない。これなら街乗りでの乗り心地も悪くないと思うな。ボク的におススメしたいユーザーは、車高調のよさも悪さもわかっているひと。これまでにサーキット用を使って、乗り心地が悪いなんて不満があったひとにピッタリなんじゃないかな。そのかわり、サーキット用となるとかたさを求めるユーザーもいるじゃない?そんなひとには、このしなやかさは物足りなくかんじるかもしれないね。

RX-8のバネレートはF14kg/mm、R10kg/mm。RX-8のようにアームの関係上、別タンクを専用のステーで固定できない車種については、ホースでつながることになる。この場合でもホースの根本ごとまわせるようにすることで、ホースがネジレることなく装着したままでの車高調整が可能だ。 GDBは前後ストラットなので、別タンクは搭載されない。減衰力は伸び側をロア部で、縮み側をアッパー部で調整することになる。なお、テインでは段数が大きいほうをソフト、段数が小さくなるほどハードの減衰力に設定。テスト車両のバネレートはF14kg/mm、R12kg/mmだ。
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