FALKEN AZENIS RT615 From OPTION2 TOP > web マガジン > パーツテスト バックナンバー > FALKEN AZENIS RT615
ロングライフとハイグリップを両立させたNEWアゼニス誕生
価格
○オープン
サイズ設定 315/30R18、275/35R18、265/35R18、 255/40R18、245/40R18、235/40R18、 225/40R18、255/45R18、225/45R18、 275/40R17、255/40R17、235/40R17、 215/40R17、205/40R17、245/45R17、 225/45R17、215/45R17、215/45R16、 225/50R16、205/50R15、195/60R14
サーキットユーザーに選ばれるRT215、ドリフトマシンの装着率が高いST115など、走り屋に人気のブランド・アゼニス。その最新作はRT215の遺伝子を受け継ぎつつ、対象ユーザーをさらに広げたハイグリップスポーツタイヤという位置づけだ。気になるその性能に、レーシングドライバーワダQこと和田久選手のインプレッションで迫ってみよう。
ハイグリップとロングライフの両立が開発の目標
アゼニスRT615は、従来品のRT215とともに、ファルケンのハイグリップスポーツの最高峰に位置づけられるタイヤだ。競技専用のSタイヤとはちがい、ウェット時の安全性などストリートで求められる性能も確保されている。サーキット走行会向けタイヤと考えていいんじゃないかな。さて、RT615の開発コンセプトで、筆頭に挙げられているのが優れたドライグリップとロングライフの両立だ。路面のコンディションや走りかたにもよるけど、せっかく買った高価なSタイヤや高性能ラジヤルタイヤなどが、ラップを重ねたあと、表面が溶けてギタギタになっているのを見て「終わった‥‥」とショックを受けたことのあるサーキットユーザーも多いのでは? 走行会1回につきハイグリップタイヤの新品を1セット用意するなんて、現実的じゃないもんね。そんなユーザーのニーズにこたえて、RT215に採用されているコンパウンドを、グリップの高さは維持しつつ、強度面で改良。異素材(ポリマーとカーボン)どうしの結びつきをよりよくすることによって強度を高くし、ロングライフ性を向上させたんだ。
ワダQによる全開走行を15周行なったあとのタイヤの状態。この日は36℃を記録した真夏日。当然、路面温度もかなり上昇していたハズだけれど、それでもこんなにクールな印象。計測ラップ中のすべてが1秒以内に収まっていることからも、その性能が安定していることがうかがえたぞ。 ブロックひとつあたりの面積を大きく取り、高いグリップ力を発揮。また、ショルダー部にかかるエッジ部分はテーパー状に加工され、ブロック飛びしにくくなっている。
深さ0.6mmで刻まれているアゼニスのロゴは、じつは“慣らしチェック機能”。このロゴが消えれば、皮むき完了の合図ってワケだ。
  問い合わせ:ダンロップファルケンタイヤ 0120-39-2788   
ワダQトライアルセリカで全開走行中
それでは、実際どのくらい性能が向上しているのか? タイヤメーカーの開発ドライバーとしても豊富な経験を持つワダQ選手にインプレしてもらおう。車両はトライアルのセリカ、場所はセントラルサーキットだ。「15周全開で走ったあと、フロントタイヤの表面を見てビックリ!あのねー、オレ、かなりがんばって限界走行してきたんだよ(汗)。なのに、表面ちっとも溶けてないでしょ。セリカはFFだから、フロントはFRよりも早く熱ダレするハズなのに、それも感じなかったし、タイムも落ちてないし、とにかく写真を見てちょうだいね。ロングライフ化にこだわったというのを、キッチリ体感させられたね。これなら耐久レース用にもよさそうだな。グリップ力については、今回比較走行したワケじゃないから正確には言えないけど、一発のタイムを出すためだけならRT215がいいんじゃないかな?RT615のほうは、終始安定したグリップを得られるってカンジ。コントロール性については、フツーはフロントが逃げ出すと、どれだけステアリングを切っても反応しなくなるもんなんだよね。でもRT615は、切ったぶん、ちゃんと反応してくれたよ」
「15周全開で走ってみて、ビックリしたのがタイムの落ちこみが少ないこと。まっさらなタイヤで出した1周目のタイム(1分37秒174)と、そのあととでは1秒くらい差が出るタイヤが多いんだけど、0.15秒くらいしかちがわないんだもん(3周目で1分37秒326)。さらに、そこから15周目までのタイムの変化が、1秒以内に収まってるでしょ(ワーストラップが1分38秒099)。こんなハイグリップタイヤ、今までのドライバー人生ではじめてだよ!」

レーイングドライバー WADA-Q選手
「今日は、ウチで2L化したお客さんのセリカに履いてみました。タイムを出すには225/45-16サイズがベストなんですが、今日は発売サイズの関係から215/40-17を選び、タイムは全ラップが1秒以内におさまりました。メカニックとして見ていた感想を言うと、ロングライフ化のために発熱性能をおさえているようなので、ここ一発のタイムを狙うよりもたくさん楽しく走りたい走行会ユーザーや、耐久レースに向いていそうですね。また、走行中のエア圧の変化も少なかったです。それから、安定した状態で長く走れるので、マシンのセッティングを詰めていく過程や、パーツのセッティングを試すときなんか、タイヤの影響を除いて考えることができそうですね。というわけで、サスやエアロパーツのセッティングに、ぜひ使ってみたいです」

トライアル 鶴田メカニック
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