機能派ローコストチューン大作戦 From OPTION2 TOP > web マガジン > 特集 バックナンバー > 機能派ローコストチューン大作戦
ベニヤ板でアンダーパネルを作る! | 金網でグリルネットを作る! | 低発泡塩ビ板でボンネットルーバーを作る! | ふとん圧縮袋でシートアジャスターを作る!
ポリタンクでオイルキャッチタンクを作る! | スプリングでレベルゲージストッパーを作る!
ホームセンターでGET!
5000円で何ができる?
機能派ローコストチューン大作戦
さてここからは、DIYの基本中の基本、ホームセンターで用意できる材料を使ってローコストチューンに挑戦だ。どれも材料代だけなら5000円程度と超破格。そのかわりといっちゃなんだけど、手間と時間は惜しまないでちょうだいね。今回の裏テーマ(←裏テーマを公開してどうする!?)は、レーシングカーから学び取る機能パーツ。というのもレーシングカーっていうのは、市販品を使ったチューンはごく限られているからね。それでは、さっそく今月のお小遣いで試してちょ〜だい。
ベニヤ板でアンダーパネルを作る!
制作時間 約5時間 製作ポイント リジッドラックやタイヤを用意する
作業はふたり以上でやる
防水のためにも塗装は多めにする
難易度 ★★☆☆☆
ガッチリ固定すればダウンフォースも大幅アップ
アンダーパネルを製作するには、アルミ板や高価なカーボンを使うよりも、ベニヤ板が最適。1000円前後で入手できるという、ローコストもそうだけど、重要なのはクルマを壊す確率が下がるからなんだ。たとえばアルミ板で作った場合、縁石や段差でアンダーパネルをヒットすると、その衝撃がバンパーやフェンダーにダイレクトに入力されてしまう。それがベニヤ板なら最悪ヒットしても、割れてくれるからクルマへのダメージは最小限ですむってわけ。そんなベニヤ板の強度に不安を感じるなら、上からFRPを貼るのもあり。FRPを貼っておけば強度はアップするし、大きくヒットしたときには、アンダーパネルは割れて衝撃を逃がしてくれる。ただし、走行中は想像以上にダウンフォースによる力がかかる部分でもある。そのためにも、取り付けはしっかりする必要があるんだ。とくにセンターや角は力のかかる部分だから、固定するボルトの本数は多くしたほうがいいぞ。ちなみに、ダウンフォースはバンパー下を平らにすることによる整流と、少しリップから張り出させ、空気抵抗を与えることで発生させているよ。フロントの接地感が向上することで、ハンドリングが安定することがメリットだね。そして最後に、ベニヤ板でアンダーパネルを製作した場合、必ず防水のために缶スプレーを吹いておこう。知ってのとおり、木は液体を吸ってしまう。アンダーパネルが水分を含むと重くなり、バンパーごと脱落する恐れがあるんだよね。FRPを貼っても防水効果が発揮されるよ。
主な材料
●ベニヤ板1820mm×910mm×5mm(980円/1枚)
●缶スプレー×4本(880円/1本)●爪付きナット(250円/1袋)●配線×2m(80円/1m)
爪付きナット以外は、どこでも手に入るものばかり。この爪付きナットは、素材を置いている大型のホームセンターの木工用具売り場でみつけたよ。配線は、つるすために使うのでワイヤーでもいいよ。
START!!
ガレージジャッキやリフトなどでリフトアップして、フロントタイヤを2本ともはずす。このときクルマの下に、リジッドラックやタイヤを入れておくのを忘れずにね。ガレージジャッキがない場合は、フロントバンパーをはずして型取る方法でもアンダーパネルの製作は可能だよ。
ベニヤ板をあてがう
ベニヤ板は、規格サイズ(1820mm×910mm)しかないため、まずは自分のバンパーにあててみて、大きさをチェックする。バンパーの先端から突出させるのは30mmくらいでじゅうぶんだよ。
こんな方法もあり
作業をひとりでするなら、バンパーの下をタイヤ1本分の高さにするか、バンパーをはずしてタイヤの上にベニヤ板を置き、その上にバンパーを置く。これで、ふたりで作業しなくてもバンパーとベニヤ板のサイズはチェックできるよ。
マーキングをする
マジックでバンパーのフチに沿ってラインを引く。タイヤ付近は、バンパーのタイヤよりの部分で、サスペンションよりもちょっとエンジン側でOK。ラインが引けたらベニヤ板をいったんはずして、引いたラインからさらに3cmくらい大きいラインを引く。
ベニヤ板をカット[POINT]
ノコギリなどでベニヤ板をカットする。ここで失敗すると、小さいアンダーパネルになってしまうから、引いたラインよりも多少外側をカットすることがポイントだ。これがアンダーパネルの大きさになるよ。大きくなるぶんには、あとでカットするなり削ればいいので、小さくならないように注意。
角を削って落とす
紙ヤスリなどを使って、カットした面をキレイに処理する。このときに、マーキングしたラインに合わせれば、すんぽうどおりのアンダーパネルにできるぞ。また、角が鋭利だとひっかけたときにケガをするから、丸めに削っておこう。
穴の位置を決める
削ったベニヤ板をバンパーにあてがって、バンパーの裏側と、ベニヤ板の長さを測る。ここで測った中心あたりに、ボルト用の穴を開けるよ。今回は、両サイドに各4ヵ所、前側に4ヵ所の合計12ヵ所で固定するよ。
ベニヤ板を仮留めする
両サイドのタイヤよりと、前側の合計3本だけを仮留めする。仮留めをしたら、タイヤを取り付けてステアリングを左右に切って、タイヤとの干渉をチェック。また、バンパーからベニヤ板の突出具合も同時に見ておこうね。
厚めに塗装する[POINT]
いよいよ塗装なんだけど、通常の塗装とはちがって、垂れるくらい厚塗りをするのがポイントだよ。最初のうちは、ベニヤ板が塗料を吸ってしまうから、乾かしながらドンドン厚塗りしよう。この塗装膜が防水効果を発揮してくれるぞ。ここではおよそ、4本近くの缶スプレーを使ったよ。
爪付きナットを使う[POINT]
木工用のナットで、皿の部分に爪が付いていて、ボルトで締めこんでいくと爪がベニヤ板に刺さって固定される。サイズは5mmや6mmがあって、今回は5mmを使ったよ。FRPなどには使えないけど、アンダーパネルのようにベニヤ板を使うにはバッチリ。ボルトの長さを選べば下がフラットになるしね。
バンパーにしっかり固定
バンパーをはずして、開口部などの手の入りにくい場所もどんどんボルトで固定する。全部で12ヵ所を爪付きナットと5mmボルトを使って固定したぞ。振動でゆるまないように、ネジロック材などを使うのも有効だ。
ボディに固定する
ホームセンターなども使って、500円前後で入手できるスチールのステーで、ボディとアンダーパネルの中心部を固定する。ステーはボディのボルトと共締めするなどくふうしよう。アンダーパネルをボディに接触するギリギリまで引き上げるようにして、張りをもたせるといいぞ。
オーディオ用配線で吊る[POINT]
カー用品店などでも買える、オーディオ用で6mmくらいの太めの配線をボディに付けて、ベニヤ板を固定しているボルトでさらに吊る。ボディとベニヤ板を固定するのは、配線用の丸形端子でOK。
ピンと張る位置で固定
まずは丸形端子を固定できる場所を探す。丸形端子の固定ができたら、配線が突っ張る位置でベニヤ板に穴を開けてボルトと爪付きナットで固定する(バンパーのボルトと共締めでもOK)。ボディに付けたステーと、この配線で、アンダーパネルの脱落をさらに防止してみたよ。それほど強い物じゃないけれど、この補強はあくまでも固定ではなく、いざというときのための保険だからね。
GOAL!!
最後に取り付け状態と、タイヤの干渉やオイルのドレンボルトが露出しているか確認して完成。不都合が発生するようなら、ベニヤ板を切るなり、固定方法を見直さないと、アンダーパネルの脱落は大きなトラブルの原因になるから注意してね。
   
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金網でグリルネットを作る!
制作時間 約2時間 製作ポイント 金網は1cm四方くらいが目安
曲げるときはまっすぐに折る
難易度 ★★★☆☆
GTマシンバリのグリルネット&張り出し導風板で、コアの保護とオーバーヒートの防止!!
ターボでもNAでも、いかにエンジンに空気を送り込むかがパワーアップのポイント。そのためにバンパーの開口部を大きいものに交換するよね。しかし、開口部を大きくするには限界があるし、おなじ大きさでも走行風を効率よく取り込む方法や形状もあるんだ。と、いうわけで、バンパー前に張り出す形状の導風板を、バンパー開口部の左右に製作。さらに、インタークーラーのコアを保護するネットを張って、GTマシンチックな形に仕上げてみたよ。バンパーの開口部にネットを張る場合は、使う金網の目が小さいと空気抵抗になるし、通過できる空気の量が減ってしまうため、GTマシンなどでは、空気抵抗とゴミ侵入のバランスを考えて、1cm四方くらいのアミを使っているそうだ。また、少しでもアミの有効面積を広げるため、開口部に対しネットをナナメに装着。こうすることで、さらにアミの面に沿って逃げようとする走行風を、開口部下面でおさえることができ、エンジンルームへより多くの走行風が導かれるようになるよ。左右に大きく張り出す形で装着した導風板も、開口部に当たった走行風を左右に逃がさないことが目的で、冷却効果の向上を目指したものだ。
主な材料
●金網1m×46cm(600円)●3mmアルミ棒1m×3本(500円/1本)●5mmアルミ棒1m×2本(300円/1本)●3mm低発泡塩ビ板
購入した金網の幅は46cm、ロールで売っているので、必要分量を購入することが可能。アルミ棒はあるていどやわらかいほうが、作業性がいいけど、やわらかすぎるとフレームとしては役に立たないよ。
START!!
まずは金網をバンパーの開口部に合わせてカットする。キッチリとおなじサイズにカットしないで、上下左右に2〜3cmていどのよゆうを持ってカットしておこう。
金網の端を整える
カットした金網の端は、ふつうに刺さるくらい鋭利になっている。このままでは、切りっぱなしの布地のようにほつれてしまうので、ラジオペンチを使ってきれいに巻き込んで補強してやろう。細かい作業だけど、こんな部分が仕上がりを左右するから慎重にね。
金網の剛性をあげる[POINT]
金網の先端を整えたら、左右の1cmくらいを内側に折り込む。L型アングルなどでおさえて、ハンマーでゆっくりたたいていくのがポイント。折れ目はピッタリくっつけず、丸みが残るくらいにしておくと、適度な剛性がでるよ。
導風板を作る
アクリル板やアルミ板でもだいじょうぶだけど、低発泡塩ビ板が強度や加工性がよかったよ。片側をバンパーの形状に合わせ、外側は見た目も考えてデザインしてやろう。金網の両サイドを固定するのにも使うから、開口部よりも前後に大きく作っておこう。
金網に段差を付ける[POINT]
最初に金網を折ったような方法で、バンパーの開口部におさまるように段差を作る。コレは表面積を増やすための処理。2〜3段くらいになればOK、あまった部分はカットせずに折り込んで、開口部の上下に貼り付けてもそれほど目立たないよ。今回は2段で90度×4ヵ所で、下側を奥にして45度くらいの角度で装着したよ。
フレームを入れる
最上下と、段差を付けた折り目にアルミ棒を入れる。上下に5mm、折り目に3mmを入れ、縦に折り目に合わせた3mmの棒をすべてタイラップで固定。これで金網とは思えないほどの剛性感が出せるよ。
GOAL!!
バンパーの上下にタイラップで金網を留める。上下で各4ヵ所ずつ固定したぞ。バンパーの先端から金網が飛び出していたり、金網が波をうっていたら手で押してキレイに整えよう。
   
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低発泡塩ビ板でボンネットルーバーを作る!
制作時間 約1時間 製作ポイント 曲げる角度は50度くらいでOK
外装用の両面テープで固定する
難易度 ★☆☆☆☆
ボンネット内の熱気を強制的に引き抜いて冷却性のアップ!
ここで製作するルーバーは、ボンネットダクトや、バンパーのサイドダクトなど抜きダクトの効率を高めるためのフィン。そのため、アウトレットダクトが付いているクルマが前提だ。たとえば、ボンネットルーバーは、フィンによって走行風を跳ねあげ、フィンの後側=ダクト位置に負圧を発生させることで、ボンネット内の空気を引き出していくという性能を発揮するんだ。ボンネットの上を流れる空気の力を使って冷却性能を高めるというわけ。実際に、スーパーGTのマシンが熱帯のマレーシアに行った時など、現場でできる灼熱対策としてやっているよ。ただし、ルーバーが高すぎると、空気抵抗が大きくなるから、作るときは20mmくらいの高さを目安にするといいそうだよ。
主な材料
●3mm低発泡塩ビ板450mm×300mm(1000円/1枚)
使う材料は1000円で買える低発泡塩ビ板のみ。これを加工するのに、ドライヤーや固定する強力な外装用両面テープ(800円前後)などを使用したけど、お手軽度ナンバーワン。ボディ下面のタイヤの前に付けて、タイヤハウスへの走行風の巻き込みを減らすなんて装着法も有効だ。
START!!
カッターで低発泡塩ビ板をカットする。カットは、4.5cm幅で、長さはボンネットの開口部に合わせる。4.5cmの理由は、ボンネット側を2.5cm、ルーバーを2cmに設定したからだ。


温めて曲げる
万力やL型アングルで低発泡塩ビ板を固定して、ヒートガンや強力なドライヤーで温める。熱風をしばらくあてていると、どんどんやわらかくなり手で曲げられるようになる。温めすぎてゆがんでも、熱をあたえると、もとに戻っていく特性があるので安心。


まっすぐキレイに曲げる[POINT]
発泡塩ビ板に熱をあたえ、均等にキレイに曲げてやる。L型アングルなど平らなもので、ゆっくり押していくとキレイに曲がるよ。角度は約50度を目安にしておこう。手で押して曲げてもだいじょうぶだけど、ルーバーが歪んでしまうとカッコ悪いから要注意。
カットした面を整える
今回は目立つ位置(ボンネット上面)に付けるパーツなので、カットした面は紙ヤスリなどできれいに整える。100番くらいで削って、400番くらいで整えると、既製品のような仕上がりになるよ。
角用にさらに曲げる
約50度に曲げてから、ボンネットダクトの先端形状に合わせてさらに曲げる。曲げかたは固定面を指で伸ばしながら、ゆっくりドライヤーで温めていく。発泡塩ビ板が温まってる状態で、曲げながらボンネットにあてていけばOKだ。
GOAL!!
走行風で飛ばないように、しっかり脱脂をして外装用の両面テープで固定する。ルーバーが歪んでいたら、装着状態でドライヤーをあてて修正しよう。取り付けたときにカッコよく見せるには、角をカットしたりすると完成度がアップする。
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ふとん圧縮袋でシートアジャスターを作る!
制作時間 約30分 製作ポイント 座面は薄くする
掃除機で発泡材を吸い込まない
難易度 ★☆☆☆☆
体に合わないバケットシートをピッタリとフィットさせる!
せっかくバケットシートを買ったのに、座ってみたらユルイ。そんな経験、女のコには多いんじゃないかな? こんな時定番のアジャストワザとして、座布団やクッションを敷いたり、あてたりするよね。でも、座布団などを敷くと、座る位置がズレてしまい、せっかくのバケットシートなのにホールド性はイッキに減少する。そこで、ここで紹介するローコストチューンは、レーシングカーでシート合わせをするとき使うことがあるという方法を応用してみようと思う。使うのはふとん圧縮袋と、クッションなどに使われる小さくて丸い発泡材、そして用意するのは掃除機。ヘタすりゃ、家の中で全部そろったりもしちゃいそう。作りかたはいたってカンタン。耐久レースでのドライバー交代もコレごと持っていけば、体型のちがうドライバーが組んでも乗り換えがスムーズに済むってもんだ。仕組みは、圧縮袋に発泡材を入れ、掃除機で吸い真空状態にすることで結合させるというだけ。カンタンなやりかただけど、掃除機で袋の中を真空にする時に、発泡材を吸い込んじゃわないように注意してね。
主な材料
●クッション×2(780円/1個)●布団圧縮袋120cm×92cm(980円/1個)
クッション用の発泡材は大きくても直径5mm以下くらいの柔らかい発泡材が入ったものを探してね。かたい発泡材を使うと、座ったときに痛いからね。またふとん圧縮袋は、100円ショップでも売っているから、激安ですますことも可能だよ。
START!!
クッションを開けて、中に入っている発泡材をふとん圧縮袋に出す。静電気で手に付いたりするし、袋の外に広げちゃうと処理が大変だから、圧縮袋の奥のほうで開けるようにしよう。
発泡材を吸い込ませない[POINT]
圧縮袋にクッションふたつぶんの発泡材を入れ、あとはチャックで閉めて、掃除機で吸うだけ。しかし、そのまま吸うと圧縮するときに発泡材も吸ってしまう。そこで、薄い布を吸い口にマスキングテープやガムテープを貼れば、掃除機が発泡材を吸い込むのを防いでくれるよ。
しっかり密閉する
発泡材が小さいから、圧縮袋のチャックはキッチリ閉めておく。ほとんどの圧縮袋には、付属品として密閉用のクリップが付いているから、これを使って閉める。ちょっとでも開いていると、そこから空気が入ってきちゃうよ。
掃除機で吸う[POINT]
しっかり密封ができたら、掃除機で吸うんだけど、イッキに吸ってカチカチにしないように。手で動かせるくらいゆとりをもたせておくのが、ポイントだよ。12Vのシガーライターから電源を取るような弱い掃除機よりも、家庭用のハイパワーが理想的だ。
バケットシートに乗せる
適度にやわらかい状態になったら、バケットシートに付けて、座ってみる。このときに自分のホールドしたい部分や、厚くしたり薄くしたい部分を、発泡をズラして調整しよう。
空気を入れたり抜いたりする
シートの形状や自分の体型にあわせ、空気を入れたり吸い出したりしてベストポジションができるまで、何度かやりなおす。何度でもやり直せるから、発泡材の量も調整しながら、しっかりホールドするアジャスターを製作してね。
GOAL!!
座ったときにバケットシートと変わらないくらいのホールド感がでたら完成。ただし、このままの状態では、ビニールの上に座っているようなものだから、両面テープなどでタオルや布を貼ることをおすすめするよ。そうでないと、お尻がムレムレになっちゃうからね。
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ポリタンクでオイルキャッチタンクを作る!
制作時間 約30分 製作ポイント 耐油、耐水のホースを使う
タンクは動かない場所に取り付ける
難易度 ★☆☆☆☆
オイルセパレート機能で気体と液体にわける!
サーキット走行をするうえで、最低限のマナーとして必要なのがオイルキャッチタンク。高回転を使って走行するサーキットなどでは、エンジンからオイルや不純物が混じったブローバイガスが排出される。ノーマルの状態では、このブローバイはサージタンクやインマニに戻され、吸入空気に混じって燃焼室に入れて燃やされる。吸入空気にオイルが混じって、燃焼効率が悪くなってしまうのを防ぐ目的でオイルキャッチタンクが装着されるわけだね。使うタンクは、ペットボトルや空き缶でもだいじょうぶ。空き缶にそのままホースを刺して終わりにしているひとも多いけど、ウレタンを中に入れてオイルぶんをガスから分離、ガスだけが大気開放されるようにするのが本来の機構だよ。
主な材料
●耐熱ホース8φ×2m(250円/1m)●1L耐熱タンク(350円)●交換ろ過材(200円)
耐熱タンクはペットボトルでの代用も可能。ホースはエンジンに付けるから、耐熱・耐油の性能があるものを選ぶこと。またろ過材は金魚コーナーで売っている、水槽用のアクリル系のスポンジでOKだ。
START!!
タンクに8φのホース(車種によりホース径は異なる)が通せる穴を開ける。この穴は出口用で、穴が大きすぎると、走行中の振動で抜けちゃうよ。使うホース径に合わせて、ギリギリのサイズで穴を開けよう。
ホースの先端を加工する[POINT]
出口側のタンク内に入るホースの先端を、ライターで少し溶かして、いったん口を塞ぐ。塞いだ先端を少し残して、ハサミで両側を斜めにカット。これで、タンクの底に溜まったオイルが押出されるのを防いで、気体だけをタンク外に出せるんだ。
ろ過材を入れる[POINT]
ろ過材はタンクの6〜7割付近まで入れておく。これは、エンジンから入ったブローバイオイルを、きっちりタンク内で分離し残すためだ。水槽用のろ過材をタンクの中に入れる前に、ブローバイホース用の穴をろ過材に開けておこう。この穴はエンジンからくるホースを刺すためだよ。
ホースの抜け留めをする
エンジンからのホースを、タンクのフタに穴を開けて刺す。奥までホースを刺したら、フタの手前にタイラップをきっちり巻いて、フタの部分から、ホースが抜けるのを防止しよう。
GOAL!!
サージタンクとヘッドカバーをつなぐ純正のホースを抜き、サージタンク側にあまったホースを付けてボルトをしておく。ヘッドカバー側には、キャッチタンクへいくホースをつなぎ、抜け防止にタイラップを巻けばOKだ。キャッチタンクから排出するホースの先端にも、さらに排出された微量のオイルをキャッチするため、500ml程度のペットボトルを付けてボディに固定しよう。
   
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スプリングでレベルゲージストッパーを作る!
制作時間 約5分 製作ポイント 抜けない方向に付ける
ひっぱっても壊れない場所に固定する
難易度 ★☆☆☆☆
まんがいちのトラブルを防ぐ!
高回転域でエンジン内の圧力が上昇すると、その圧力がシリンダー内に吹き抜け、レベルゲージが走行中に抜けてしまうことがある。実は、この現象は以外に少なくないトラブルで、レベルゲージのそばにエキマニがあるような車種だと、炎上につながることもあるほど。トラブル防止には、スプリングと小さなS字フックを使って、レベルゲージを固定するのが一般的だ。
主な材料
●スプリング(200円/2本セット)●S字フック(50円)
メンテナンスのついでに作れるのが、このレベルゲージの抜け防止。スプリングもS字フックも、ホームセンターに行けば購入可能。エンジンルームに付けるから、ステンレスなどの素材を選ぶといいかもね。
START!!
S字フックの小さいほうに、スプリングをひっかけて、ペンチなどで潰す。はずすことはないから、Sの頭が丸くなるまで潰しておこう。
かたい場所に固定する[POINT]
S字の大きいほうをレベルゲージに引っかけて、スプリングのテンションがかかるような場所に固定する。このときに、引っ張っても割れたり壊れたりしない場所を探すこと。レベルゲージに対して、下方向に引っ張るように付けようね。
GOAL!!
手でレベルゲージを引いてみて、スプリングが伸びて、戻す方向に力がかかれば完成だ。メンテナンスで、レベルゲージをはずすときは、S字フックをはずすだけ。これで大きなトラブルやレベルゲージの刺し忘れはなくなるね。
   
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