【BIAS2017出展車両】TOPSECRET VR32 GT-R | 2017/06/07 14:42 |
最新GT-Rのユニットを完全移植
既成概念にとらわれない究極のBNR32
ストイックなまでに速さを追求し続け、これまで数多くのハイパフォーマンスマシンを生み出してきたトップシークレット。
そんなトップシークレットが東京オートサロン2017の目玉として出展していたのが『VR32 GT-R』と名付けられた1台のマシンだ。
一見しただけでは美しくレストアされたBNR32にしか見えないかもしれないが、なんとこのVR32にはR35GT-Rのエンジンやパワートレイン、さらにはダッシュボードなどまで完全移植されているのである。
かつての箱スカが「羊の皮を被った狼」だとすれば、このマシンは「R32の皮を被ったR35」といったところ!?
「もともとR32GT‐Rが好きなんだけど、R35が持っている速さとイージードライブの両立も魅力。そこでR32にR35のユニットを移植しちゃおうと思ったんだ。あくまで自分が乗りたいっていう理由でね」というのはトップシークレットを率いるスモーキー永田氏。
換装されたエンジンは700spを発生するタービン交換仕様のVR38DETT。アテーサ4WDシステムやデュアルクラッチ式ミッションなどのパワートレインもR35用を流用し、パドルシフトやステアリングスイッチ、エアコンやカーナビまで完全に作動。スタートボタンひとつで簡単にエンジン始動できる。
もっとも苦労したのが、エンジンミッション一体式のR32に対しR35はリヤデファレンシャルとミッションが一体となったトランスアクスル方式となっているという点。
そこでVR32GT‐Rでは、ミッションやデフを含むリヤメンバーを丸ごと移植。ホイールベースの違いはプロペラシャフトで調整し、GR6ミッションの収まるスペースを確保するためにリヤシート右側のフロアを大胆にカットして対応しているという。
ナンバーも取得して公道走行が可能になったVR32GT‐R。R35より300sも軽い1500sの車重とVR38のハイパワーを活かしたタイムアタックなど、今後の活躍がおおいに期待される1台だ。
まるで純正のような収まりをみせるVR38DETTエンジン。I断面コンロッドで腰下を強化したうえで試作のR800Plusタービンを装着した700ps仕様で、制御はMY17ベースのオリジナルECUセッティング。フロントメンバーとサスペンション、ステアリング機構などはR32用だ。受賞後のブースには日産GT-Rチーフ・プロダクト・スペシャリスト田村宏志さんもお祝いに訪れていた。
R35リヤメンバーを移植したことによってワイドになったトレッドに対応するため、リヤフェンダーを30mmほど拡幅。インパネはR35純正の左右を短縮して移植。インパネやアルカンターラ内装などはR35そのままだが、シートはあえてR32純正を残しているのもポイント。後席レスのリヤまわりは、トランスミッションの逃げを作るためにフロアをカット。スピーカー埋め込みなどでストリートマシンとしてまとめている。
Base: NISSAN SKYLINE GT-R (BNR32)
VR38DETT(3799cc) パワー:700kw トルク:100kgm
ProcessRコンピュータMY17仕様、JUN製I断面コンロッド、R800plus試作タービン、1000ccインジェクター、80φインダクションキット、ワンオフ可変エキゾーストシステム(チタン90φ)+BNR32サイレンサー、GR6+アッパープログラム ファイナルサポート 、R35GT-R純正クラッチ
■Interior
R35GT-R純正内装フル移植、カーボンステアリング R35GT-R純正メーター、GReddy sirius、R35GT-R純正オーディー&カーナビ
■Footwork
TOPSECRETスペシャルサスペンションキット(Swiftスプリング)、R35GT-R純正ブレンボキャリパー、エンドレス製ローター、Kansai LSD、O・Z Racing challenge HLT(F:10.5×18 R:11×18)、ポテンザ RE71R(F:245/40-18 R:275/35-18)