数百、数千というチューニングパーツの中から、適宜アイテムを装着するだけでもクルマの性能は上がるけど、実はそれだけでは“本物のチューニングカー”になったとは言えない。例えばターボ(タービン)ひとつをとってみても、まずは走行するステージを熟知し、“レース仕様”でピークパワーを狙うのが得策なのか、はたまたもう少しコンパクトな“スポーツ仕様”でレスポンスアップを狙い、コーナーの立ち上がり重視でタイムを刻むのか? などの戦略が必要になってくる。また、パワーソースだけでなく、クラッチなどの駆動系やサスペンションのスペックはエンジンパワーに見合ったものであるかの検討も必要となる。そして各パーツが最高の仕事ができるようにサス&アライメントの調整も必須だ。
「Forza Motorsport 3」では、タイヤの接地状態の目安であるタイヤの表面温度がテレメトリーシステムでリアルタイムで確認できるので、これを参考にグリップ力を最大限引き出すセッティング探っていこう。ここまでしてこそ“本物のチューニングカー”となる!
実在のチューニングカーでも使われている“エンジンスワップ”という手法。「Forza Motorsport 3」でも車種によってはこの「エンジンスワップ」が設定されているのは画期的だ。例えばAE86トレノではベースエンジンである1600ccの4A-Gから、アルテッツァに搭載さてれいる2000ccの3S-G、MR2に搭載されている2000ccターボの3S-GTへのエンジンスワップが可能になっている。根本的な排気量アップはパワー&トルクでのアドバンテージが稼げるため、どんなステージにも有効なチューニングプランとなる。注意点としては、ベースエンジンがフルチューンだったとしても、エンジンスワップをしてしまうとそれらのチューニングアイテムはナシになってしまうので、最終的なチューニングの目標にエンジンスワップがあるのならば、まずは“エンジンスワップを最初に”というのがポイントだ。
“4WDマシンをFRにする”“FRマシンを4WDにする”というチューニングは実際のチューニングカーでも存在するが、それら駆動方式の変更作業の大半はメインシャーシを切った貼ったの大仕事となる。そしてそれらのマシンの性能や特性は、実力のあるチューニングショップをもってしても「完成してみないとわからない」という未知の世界なのだ。例えば「JZA80スープラが4WDだったらどんな走りになるんだろう?」というような夢の構想も「Forza Motorsport 3」ならば簡単に実現できてしまう。別例として、インテグラなどのFF車をFR化してドリフト仕様を作り込むのも楽しいだろう。また駆動方式の変更設定がない4WD車の場合でも、センターデフの効きをフロント側に寄せればFF化できるので“コーナーの進入でタックインが決められる”マシンに仕立てるなんて芸当も可能だゾ。
マシン同士の衝突やガードレールなどにぶつかってしまうと、その度合いによって自身のマシンが壊れていくというリアルな“ダメージ機能”も搭載されている。小さなクラッシュでもエアロパーツが破損すれば空力は悪化し、最高速度の低下やコーナリング性能も低くなってしまう。また、エンジンルームにまで及ぶような大クラッシュであればスピードがまったく出なくなるなどのダメージを負ってしまうので注意! さらに派手なクラッシュとなれば“横転”までも再現されるのだが‥‥。そこで朗報!? クラッシュやミスをする前の状態に戻すことができる“リワインド(巻き戻し)機能”が搭載されているので、この機能を使えば“クラッシュはなかった”ことに。また、タイムアタック中にちょっとコースアウトしちゃった、なんて時も“復活”させることが可能なのだ。グラフィックスにもこだわっている「Forza Motorsport 3」だから、リプレイ画面で再生するときも美しい状態で見たいからネ!
前作から評判だったボディへのペイント機能も格段にパワーアップ! デザインエディターを使ってすべての車種をデコレーションできるだけでなく、キミが“ペインター”となって製作したマシンのデザインデータをXbox LIVEに接続し、オークションハウスを通じて世界中の人に配信・共有することができる。こんな機能が実装されているんだからデコレーションのし甲斐もあるってものだ。デザインが苦手なひとでもあらかじめ用意されているスポンサーロゴなどをうまく使えば、オリジナリティあふれる作品にできるのでご心配なく! レース部門やチューナー部門だけでなく、ペインター部門にもランキングが用意されるから、積極的にアピールしてペイント職人を目指すというのも「Forza Motorsport 3」の楽しみ方だね。
シングルプレイ用として用意されているシーズンモードでは、サーキットでの周回レースやタイムアタック、ドラッグレースなど、200種類以上のイベントが楽しめる。レースで勝利することで賞金が稼げ、その資金を元手にマシンやチューニングパーツを購入していくというモードだ。200イベントすべてをクリアするには数百時間を要するとのこと。ペイントやチューニング、マシンのセッティング等々を含めると飽きるなんてありえないボリュームだ。 さらに、オンラインマルチプレイヤーモードでは、ルールエディット機能が搭載されているので世界中のプレイヤーと様々なルールでバトルを楽しむことができる。チューニング、そしてバトルは“OPTION読者”の真骨頂だから、普通(?)のゲーマーには負けないよう、心して取り組むべし!!
50以上の自動車メーカーから400台以上にもおよぶカーラインナップを収録。コンパクトカーからスーパーカーまでのフルラインナップだから、きっと好みのマシンを見つけることができるだろう。またGT500やGT300などの国産レーシングカーや、HKSやトップシークレット、マインズなどのデモカーも収録! 変わったところではBMW X5などのSUV車もラインナップされている。走りのステージは、国内では「鈴鹿サーキット」「ツインリンクもてぎ」そして実車チューニングカー界のベンチマーク的存在「筑波サーキット」を収録。さらに、初代「Forza Motorsport」で人気だった「富士見街道」も、大幅にクオリティアップしたグラフィックスで復活したので、ストリート派の走り屋としても嬉しいかぎり。その他ニュルブルクリンクやセブリングなど、世界各国の有名コースも多数収録されているぞ。