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ミツビシ コルト ラリーアート バージョンR From JDM-OPTION[2006.07]
気になる新型車の実力チェック!
試乗レポート
ミツビシ コルト
ラリーアート バージョンR
MITSUBISHI COLT RALLIART Version-R
エンジン:1.5リッターDOHC16バルブ
MIVECターボ(113kW[154ps]/6000rpm)
駆動方式:FF
トランスミッション:5速MT
全長×全幅×全高:3925mm×1695mm×1535mm
車両重量:1110kg
価格:197万4000円

マニュアルミッション搭載でますます走りが楽しくなった!
MITSUBISHI公式サイト
ムービーレポート
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トランスミッションはゲトラグ製の5MT
 運転を楽しむならやっぱりMT。発進や加減速のスムーズさは腕の見せ所だし、コーナー進入時のヒール&トゥが決まったときの爽快感はMTならではの感覚。誰が乗っても同じ動きをするATやCVTとちがい、クルマを操る感覚がMTには詰まっているのだ。しかし、世の中はどんどんAT化。走りを楽しめるスポーツモデルの中にも、MTを選べないモデルが増えているのは残念でならない。
 コンパクトカーで唯一(競技ベース用車両で少量生産のストーリアX4は除く)ターボモデルの設定があるコルトだってそうだった。「ラリーアート」というターボエンジン搭載のスポーツグレードだって、ラインナップにMTはなし。CVTのスポーツモードで楽しんでください! 止まりだった、のだ。
 そんななか登場したのが「コルト ラリーアート バージョンR」。コルトのターボエンジン搭載グレードだった「ラリーアート」が進化した、エボリューションモデルだ。
 注目はなんといっても、トランスミッションに5速MTが設定(CVTも引き続き用意)されたこと。これってクルマ好きにはビッグニュースなんじゃない!?
 しかも、採用しているミッションがタダゴトではない。ギヤボックスは、スープラやGT-Rへの純正採用、そしてレーシングカーなどにも採用されているドイツのゲトラグ社製なのだ。クラッチも、これまたチューニングパーツとしてもおなじみの、ザックス社製を採用している。
 ゲトラグミッションの特徴は、型に鋳鉄を流し込んで歯を刻む一般的な製造方法とは異なる、鍛造の円盤を作ってから旋盤で歯を刻んでいくという手間もコストもかけた造り方。その製造方法ゆえに、精密なタッチのシフトフィールと強度を実現しているのが特徴だ。
 気になるギヤ比は、100km/h巡航時の5速でのエンジン回転数が約2600rpmとハイギヤード気味に設定。これは、ギヤボックスをヨーロッパ仕様と共用するにあたり、日常的にハイペースの長距離移動をおこなうヨーロッパでの高速走行も視野にいれたギヤ比になっているからなのだろう。
 ハイギヤードなギアレシオは、エンジン回転数を下げることでノイズが減り、省燃費も実現できるため高速道路を巡航するなら適している。しかし、日本のワインディングロードを楽しむならもう少し5速を下げ、クロスさせたほうがベストな印象。とはいえ、CVTに比べれば間違いなく走りを楽しめるぞ。
 余談だけど、はじめてゲトラグのギヤボックスを純正採用した国産車はミツビシのGTO。実は、ミツビシはゲトラグ好きなのかもしれない!?
ゲトラグ製のトランミッションらしく、シフトフィーリングは剛性感たっぷりでカッチリ。シフトレバーやシフトケーブルは、ランサーエボリューション用をベースにした専用品でフリクションが少ない。 足元にある3つのペダルは、ランエボIXの標準装備品と同じアイテムを採用。クールなアルミのプレートをベースに、滑り止めとしてラバーを組み合わせている。
   
あえて塗装をしていない樹脂製オーバーフェンダーを組み合わせたことで、エクステリアはスパルタンな印象を高めた。ノーマルモデルに対して、前後とも5mmずつトレッドが広がっている。 標準仕様のコルトから変更点は少ない、ラリーアート バージョンRのインパネ。真っ赤なセンターパネルとエアコンアウトレットリングはレカロシートとのセットオプションで、標準装備はシルバーパネルとなっている。
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