HKS F-CON iS From OPTION2[2006.03] TOP > web マガジン > パーツテスト バックナンバー > HKS F-CON iS
フィードバックも難なく対応
ナビと接続すればモニターも表示できる
HKS
F-CON iS
価格
○車種別7万5600円 ○汎用 7万3500円
対応車種
○JZA70/JZA80/JZX90/JZX100/
JZS161/HCR32/BNR32/ECR33/BCNR33/
ER34/BNR34/(R)PS13/S14/S15/FD3S/
CP9A/CT9A/DC5/GC8/GDB ※汎用品もあり
『最近のクルマはフィードバック機能などの性能が高く、コンピューターをリセッティングするのがむずかしくなっているよね。サブコンなどで燃料を絞っても、ノーマルのコンピューターが薄くなったことを察知して、燃調をもとに戻してしまうとか。そんな新型車に対して開発されたのが、この『FコンiS』。新しい制御に対応し、さらに多機能化したのはもちろん、見た目もシースルーになっていて、ドレスアップアイテムまで狙っている。発売日は3月10日というから、これからコンピューターチューンをやろうってひとは要注目だ。
FコンSZがモデルチェンジ
新型車種でもバッチリ制御
東京オートサロンで初お披露目となった、HKSのサブコン『FコンiS』。従来ラインナップしてきた『FコンSZ』がモデルチェンジしたコンピューターなんだ。
『FコンSZ』の基本性能は残したまま、情報処理能力が25%アップして多機能なモデルとして生まれ変わったぞ。また、ツアラーVやスカイライン、シルビア、RX-7、ランエボなどの車種には、HKSのエアクリーナーやマフラーなどを交換した前提での燃調や点火時期などのデータが事前に入っているところも『FコンSZ』といっしょだ。
 ところで、多くの新型車は、純正コンピューターがフィードバック補正をかけ、コンピューターをイジるのがむずかしくなってきている。そんな新型車でも難なくセッティングできてしまうのが『FコンiS』の大きな特徴。
 最近、環境破壊などで排ガスが問題となっているけど、これと大きく関わっているのが、フィードバック補正なんだ。
 フィードバック補正というのは、リセッティングしても、勝手に純正コンピューターが補正をかけて、理論空燃比に戻してしまうこと。というのも、一般的に理論空燃比に近い状態が排気ガスがいちばんきれいになるからということもあるみたい。
 ただし、チューニングをするとなると求めるところがちょっとちがって、いわゆる“パワー空燃比”にもっていきたい。そのリセッティングを可能にするのがこの『FコンiS』というわけだ。
 ちなみに、多くのクルマの場合フィードバック領域は、中間域までなので全開域では従来品の『FコンSZ』で対応できる車種も少なくないよ。
 というわけで『FコンiS』は、フィードバック補正を活かしたままセッティングできるんだ。これまでのサブコンでは対処できなかった大きな問題を解決したと言える性能だ。
 ちなみに、フィードバック補正の制御は、オプションパーツを追加することで、車種ごとに3パターンにわかれている。
・『FコンiS』を純正コンピューターの配線に割り込ませるだけの車種
・オプションでラインナップしている『通信ハーネス』で、OBD2カプラーと接続する車種
・オプションの『OSC』というコンピューターを割り込ませる車種
 どの車種がオプションパーツを使うかどうかはここでは書ききれないんだけど、HKSのパワーライター店で把握しているということなので、パワーライター店に加盟しているショップに行けば教えてくれるそうだ。
 そして、もうひとつの大きなポイントは、ナビと接続することで、モニター上に回転、車速、水温などのエンジンの状態を表示することができること。ビデオ入力端子のあるモニターなら、最大18項目の情報を表示してくれるぞ。
 というように、新型車でも対応できるようになった『FコンiS』の各機能をチェックしてみよう。
FコンiSの機能一覧
フィードバック補正域でのセッティング ………… オプションパーツの『OSC』を接続することで、新型車のフィードバック補正域でもセッティングが可能。
ビデオ出力表示機能 ………………………………… ナビと接続することで、モニター上に最大18項目の情報を表示できる。
燃料噴射量/点火タイミングの補正 …………… 燃料&点火タイミングの補正をおこなう。補正マップは共に4chあり。
SLD機能 ………………………………………………… 純正コンピューターのスピードリミッター機能をキャンセルする。
FCD機能 ………………………………………………… 高ブースト時のフューエルカットを解除する
ATの点火補正 ………………………………………… シフトアップやキックダウン時に発生しやすいノッキングを起こさないように、点火遅角補正をおこなう(いち部車種を除く)。
エアフロ変換機能 …………………………………… エアフロを純正から変更したときの補正をおこなう。
NVCS制御機能 ……………………………………… ニッサン車のNVCSをエンジン回転数や水温の条件で変更が可能。
AIC機能 ………………………………………………… 追加インジェクターを最大で2本装着できる。
EIDS機能 ………………………………………………… SQV装着時に、スロットルオフ時のタービン吹き返しによる、エアフロ電圧の変化をおさえる
イモビライザ機能 ……………………………………… ミクスチャーコントローラーの装着時に、設定値以外でエンジンを始動してもかからないようにする。
ナビモニターに表示可能な項目
基本表示項目
エンジン回転数、車速、エアフローメーター出力電圧、スロットル開度、水温、吸気温度、電源電圧、インジェクター開度
インターフェースユニット+各種センサー
ブースト(バキューム)圧、油温、油圧、燃圧、排気音
A/Fノックアンプ
A/F値、ノックセンサーレベル
OSC
OBD点火タイミング、A/F補正値、A/F学習値
『FコンiS』とナビに付いているビデオ出力端子を接続すれば、ナビモニターに回転数や車速、水温などの情報が表示される。電気屋などで販売されている、出力用のコードがあれば接続できるよ。
HKSでラインナップしているインターフェイスユニットやA/Fノックアンプ、OSCと接続すれば、最大で18項目が表示できる。
設定車種以外の車種でOSCを必要としない車種では、オプションでラインナップしている通信ケーブル(価格未定)が必要。この配線をOBD2カプラー(故障診断カプラー)に接続すれば制御することができるよ。 通信ケーブルを接続しても、フィードバック補正域のセッティングができない車種は『OSC』というコンピューターがさらに必要。たとえばGDB(F型)やBPSなどのスバル車。ただ、現在、HKSでも『OSC』が必要な車種を調査している最中とのことだ。『FコンiS』とのセットのみの販売で11万3400円だ。
ボディはブルーのシースルータイプ。サブコンの中身の基盤が見えるので、見える場所に設置してドレスアップするのもいいんじゃないかな。
新型車でもキッチリ
セッティングできますよ HKS
松岡さん


イジることがむずかしいという最近のクルマのフィードバック補正でも、問題なくセッティングできてしまうのが、この『FコンiS』です。オプションコンピューターの『OSC』が必要か必要でないかなどは、HKSのお客様相談室か、パワーライター店にご相談ください。『FコンiS』の性能はもちろんですが、デザインもカッコいいと思いませんか? HKSでもいろいろ議論されたのですが、最終的に『カッコいいのがいちばん!』という理由で、シースルーのデザインになりました。『FコンSZ』とおなじ価格で、性能は飛躍的にアップしましたので、ぜひお試しください。
問い合わせ:エッチ・ケー・エス 0544-29-1100 http://www.hks-power.co.jp ○ このページの先頭へ