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東京モーターショー2007特集 From JDM-OPTION [2007.10]
第40回
東京モーターショー2007特集
一般公開日:平成17年 10/26(金)〜11/11(日) 会場:幕張メッセ(千葉県)

NISSAN GT-Rデビュー注目モデルユニークコンセプトカー出展車両アルバム部品館ムービーコンパニオンアルバム
とうとう、この日がやってきた!
今回の主役は、なんといっても新型GT-R。待ちに待った日本最強のスーパーカーが発表となったことで、会場全体の活気もかなり熱かったように思えた東京モーターショー2007。この熱気はやはりこういうクルマを多くのひとたちが待ち望んでいた証拠。
さらに、今回のモーターショーの特徴として、未来を感じさせるスポーティーなコンセプトカーが多く見られたのも見逃せないポイントだ。というわけで、注目モデルはもちろん、奇想天外なコンセプトカーなどなどボリューム満点でお届け! これさえ見れば、東京モーターショー2007に行った気になれる!?
覆面を脱いで現れた!!
NISSAN GT-R DEBUT ムービーを見る

これが正真正銘メイドインジャパンのスーパーカー!!
伝説の復活は車載映像から始まった····
 なんの前ぶれもなくエンジン音とともに目の前のスクリーンで突然はじまった車載カメラの映像。時間は10月24日····つまり東京モーターショープレスデー初日の、13時40分過ぎだ。場所はもちろん、東京モーターショーの日産ブース。
 クルマに詳しいひとならば、車載映像の場所が、ドイツの「ニュルブルクリンクサーキット・オールドコース」だということは容易に理解できたはず。1周が20.8kmもあり過酷なことで知られるこのコースは、スポーツカー開発の聖地といわれる存在だ。
 同時に、走っているクルマが新型GT-Rだということも、その場に居合わせた多くのひとは気づいたことだろう。映像は、運転席だけでなくデジタル式の速度計も映していて、そのスピードは260km/hを超えることも頻繁にあった。本気の走りにちがいない。また、映像内にはスタートからのタイムもカウントされていた。つまりこの映像は、新型GT-Rのニュルアタックだったのだ。
 途切れることなく流れ続けた映像で、クルマがゴール地点を越えた時点のタイムは7分38秒54。画面上でそのタイムが刻まれるのと同時に、ついに新しい世代のGT-Rが正式発表された。
 R33GT-Rのタイムアタックから13年の時を経て刻んだタイムは、コースの一部がウェット路面だったにもかかわらずマイナス21秒!! 論より証拠。ここで多くを語る必要はないだろう。21秒の短縮という数字こそが、新世代GT-Rの実力なのである。
 「R35」と呼ばれるこの新型GT-Rの、R34までとの大きなちがいは「スカイラインGT-R」ではなく「GT-R」として独立したこと。だから、ボディもスカイラインクーペとはまったく別物だ。それに、R35GT-Rのために新しく用意したパッケージングに、第2世代からの引継いだ部分はいっさいない。すべて新開発のメカニズムを詰め込んだのだ。
 エンジンは、V6の3.8Lツインターボで480psを発生。トランスミッションはいわゆる2ペダルのデュアルクラッチで、重量配分を適正にするためリヤシート下にリヤデフ&トランスファーと一体化したトランスアクスルを採用している。もちろん駆動方式は4WDなので、後部にあるセンターデフから必要時にはフロントにトルクを配分するパワートレインになっている。
 カルロス・ゴーンはGT-Rについて、「誰でも、どこでも、どんな時でも世界最高峰のパフォーマンスを安心して楽しめる新しいジャンルのスーパーカー」とコメントした。日本だけでなく、世界に向けて正規輸出がはじまるのもニュースといっていい。
 こうして今、第3世代に進化したGT-R伝説は幕を開けた。

・2005年に発表したGT-Rプロトはコチラ
 
新開発エンジンは排気量3.8LのV6ツインターボで、VR38DETTと呼ばれる。最高出力480ps/6400rpm、最大トルク60kgm/3200〜5200rpmというスペックもすごいが、組み立て方法も普通ではない。クリーンルーム内で、ひとりの匠がはじめからおわりまで魂を込めて組んでいくのだという。そして、全数性能テストを実施。まるでレーシングエンジンなみの待遇だ。 レイズ製ホイールに組み付けるタイヤは全車20インチランフラット。サイズはフロント255/40ZRF20、リヤ285/35ZRF20と超ワイド。ホイールとタイヤの空転を防ぐため、接着剤のようなものでリムを固定しているという。そのため、ディーラーや一般のタイヤ販売店ではタイヤ交換ができないそうだ。
マニュアルミッションには完全に別れを告げ、全モデルにデュアルクラッチの6速セミATを搭載。シフトチェンジにかかる時間は、パドルに触れてからタイヤに動力が伝わるまでわずか0.2秒という鋭さが自慢だ。重量配分適正化のため、トランスミッションは後部座席下にレイアウト。 トランスミッションに加えてトランスファーまで車体後部にレイアウトした「トランスアクスル」のため、メインのドライブシャフト(カーボン製)とは別に前輪へのトルク配分用シャフトを備えている。必要に応じて、後ろから前に向かってフロントトルクを伝達する。
ドライバーを囲むようにレイアウトしたモニターにはマルチファンクション機能を備えていて、アクセル、ブレーキ、ハンドル操作などの状況を表示できる。センターパネル中央のトグルスイッチは、トランスミッション、ショックアブソーバー、VDCのモード切り替えをおこなうためのもの。 激しい横Gに耐える環境であるのは当然として、毎日のドライブでもプレミアムカーとしてオーナーを満足させることが求められた新世代GT-Rのインテリア。シートは、本革とスエードのコンビネーションになっている。また後席は、左右が独立した完全2座シートだ。
東京モーターショー オフィシャルサイト  http://www.tokyo-motorshow.com/ ○ このページの先頭へ