15インチや18インチといった数字は、ホイールの直径(1インチ＝25.4mm)をあらわしている。ホイールをインチアップするときは、タイヤの扁平率を少ないものにして、純正で装着されているタイヤの外径と同じか同等にしておけば、スピードメーターの誤差をださずに済む。例として純正タイヤサイズ“225/50-16(632mm)”からの1インチアップなら“245/40-17(628mm)”にするなど適宜調整しよう。

7.5Jや9Jといった数字は、ホイールの太さ(リム幅／1インチ＝25.4mm)をあらわしている。例えば、同じオフセット数で「7J」のホイールを「8J」にした場合、車体の外側にも、内側にも、1インチの半分＝12.7mmずつ太くなるので、フェンダーの耳やインナーフェンダー、サスペンションなどに干渉することもある。そうならないためにも、J数だけでなく、ホイールのオフセット量との兼ね合いも確認しておこう。ちなみに末尾の“J”や“JJ”の記号はリムのフランジ(耳)形状を指すもので、特に気にしなくても大丈夫だ。

「H」とはHOLEの頭文字で、ホイールを取り付けるスタッドボルトの“穴”数をさす。国産スポーツ車ならば4Hと5Hの設定があるが、ホイールのカタログには8H、9H、10Hという表記をみることがある。これはマルチピッチホイールといって「4H車&5H車」や「PCD100&PCD114.3」への汎用性をもたせるようにと、多くの穴を開けたホイールということだ。

ホイール取付け穴の中心を結ぶ円の直径をmmで表記したもの。現行の国産乗用車の場合は、100と114.3の2種類がメインだけど、外車では98、102、108、112、120、130があり、商用車や重量車だと6Hで139.7や150なんてタイプもある。

リム幅の中心から、ホイール取り付け面までの距離をmmであらわした数値。純正ホイールに対して＋(プラス)の数値が大きいホイールならば、クルマに装着したとき、ボディの内側に入り込み、数値が−(マイナス)側になればその数値分だけボディ外側方向に出てくる。アフターのホイールを交換するときは、ホイールのJ数とオフセットの数値をよく考えてセットアップしよう。

アルミホイールは主に1ピース、2ピース、3ピースのタイプがある。1ピースホイールは、リムとディスクがすべて一体化したタイプ。2ピースホイールは、一体構造のリム部とディスク部を別々に作って、溶接またはボルト締めで組み合わせたタイプで、ディスク部のデザインの自由度が高い。製造側としてはホイール幅のラインナップを容易に増やせるというメリットもある。3ピースホイールは、左右に分割されたアウターリムとインナーリムに、ディスクを組み合わせたタイプで、それぞれの部位に異なった素材やデザインを組合わせることができるので、デザイン的には一番自由度の高いホイールだ。

鍛造とは、アルミの塊を何千トンという高圧でプレスしてホイールを成型する製法。金属の組織を壊さないで成型されるので強度が高く、そのぶん薄く作れ、軽くできるというメリットがある。いっぽう、鋳造は溶かしたアルミを型に流し込んで成型するという製法で、複雑な造型が可能なのでデザイン面での自由度が高い。最近では鋳造ホイールでも、鍛造ホイールに匹敵するような軽量ホイールが登場してきている。